◆ 生活習慣病の通院先をお探しの方へ 当院では、高血圧症・糖尿病・脂質異常症・高尿酸血症などの継続診療を行っています。他の医療機関に通院中の方からの、今後の通院に関するご相談にも対応しています。 紹介状は必須ではありません。受診時は、お薬手帳、直近の検査、健診結果をご持参ください。健診で血圧高値を指摘された方や家庭血圧が高い方は、家庭血圧の記録もお持ちください。 |
当院でよく経験される内科疾患・生活習慣病について、以下の順に簡単にご説明します。
1. 糖尿病
2. 高血圧症
3. 脂質異常症
4. 痛風、高尿酸血症
5. 甲状腺機能低下症
6. 便秘症
7. 肝機能障害
8. アレルギー性鼻炎
9. じんましん
10. 鉄欠乏性貧血
11. 蜂窩織炎
12. 帯状疱疹
13. 気管支喘息
14. 慢性咳嗽
1. 糖尿病

健診で血糖値やHbA1cの高値を指摘された場合、糖尿病またはその前段階の可能性があります。糖尿病は症状がないまま進行し、網膜症、腎臓病、神経障害のほか、心筋梗塞や脳梗塞などの原因になることがあります。
当院では、総合内科専門医・腎臓専門医・糖尿病認定医が、血糖値だけでなく、腎機能や合併症も確認し、病状や生活状況に応じた治療方針を検討します。
2. 高血圧症

高血圧症は自覚症状が乏しいまま、脳・心臓・腎臓などに影響する病気です。当院では、家庭血圧、腎機能、合併症、服薬状況などを確認し、必要に応じて治療を行います。
3. 脂質異常症
健診で、コレステロールや中性脂肪の異常を指摘されたことはありませんか。
空腹時の血液検査で、
- LDLコレステロール140mg/dL以上
- 中性脂肪150mg/dL以上
のいずれかを満たすと、脂質異常症と診断されます。
自覚症状が殆んどない病気ですが、放置すると動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気のリスクが高まります。
《治療について》
まずは生活習慣の改善から始めます。
- コレステロールを控える
- 動物性脂肪よりも植物油・魚油を使用
- 野菜・果物など食物繊維も多く摂る
- 毎日の有酸素運動
これらを行っても改善しない場合は、薬物療法を検討します。
なお、糖尿病、慢性腎臓病、心筋梗塞、脳梗塞などの持病がある方は、動脈硬化性疾患の発症リスクが高いため、より厳格な管理が必要になります。
《より厳格な管理が必要な方について》
以下の持病がある方は、動脈硬化のリスクが高く、より厳格な脂質管理が必要になります。
- 糖尿病
- 慢性腎臓病 CKD
- 心筋梗塞の既往
- 脳梗塞の既往
これらの病気をお持ちの方は、LDLコレステロールの目標値がより低く設定されるため、生活習慣だけでなく薬物療法を積極的に検討する必要があります。
必要に応じて、いつでもご相談ください。
4. 痛風、高尿酸血症

暴飲暴食をした翌朝、足の親指の付け根が急に赤く腫れて激しく痛む、そんな経験はありませんか。典型的な痛風発作です。
原因は、尿酸値が高いことです。血液に溶けきれない尿酸が結晶となって体内に沈着し、
- 痛風発作(痛風関節炎)
- 尿路結石
- 痛風腎(放置すると腎不全に至ることも)
などを引き起こします。
《治療について》
痛風を防ぐには、尿酸を下げることが最も重要です。
- 肥満の改善
- 水分をしっかり摂る
- アルコールやプリン体を控える
- 必要に応じて薬物療法を行う
再発防止の為には、目標尿酸値6.0mg/dL未満が望ましいとされています。
必要に応じて、いつでもご相談ください。
5. 甲状腺機能低下症
寒がり、発汗の減少、皮膚の乾燥、声がかすれる、動作がゆっくりになる、体重増加、便秘、難聴などは、甲状腺機能低下症でみられる症状です。
さらに、
- 徐脈
- 心のう液がたまる
- 肝機能障害
- 高コレステロール血症
などを引き起こすこともあります。症状が多彩なため、認知症やうつ病と間違われることもあります。
《病気の原因について》
甲状腺ホルモンが不足すると基礎代謝が低下し、さまざまな症状が出現する内分泌疾患です。
《診断》
血液検査で以下を測定します。
- 甲状腺ホルモン(FT4など)
- 甲状腺刺激ホルモン(TSH)
- 甲状腺自己抗体
これらを組み合わせて診断します。
《治療》
- 海藻類などヨウ素の多い食品を摂り過ぎに注意
- 甲状腺ホルモンを補充する薬を服用
治療により多くの症状は改善し、生活の質も向上します。
6. 便秘症

以下4つのうち2つ以上当てはまると、便秘症とされています。
- 便が硬い
- 排便が難しい
- 残便感がある
- 排便回数が週2回以下
《普段からできる3つの対策》
便秘を解消するために、日常生活でできることが3つあります。
- 善玉菌を含む食品を摂る(ヨーグルト、ぬか漬け、味噌、キムチ、納豆など)
- 体をねじる運動をする(ラジオ体操、テニス、ゴルフなど、体幹をひねる動きが効果的)
- 排便姿勢を工夫する(膝を抱え込むように前かがみの姿勢になると、排便しやすくなる)
《改善しない場合はお薬の出番》
便秘薬には刺激性下剤と非刺激性下剤があります。
1)刺激性下剤
- 大腸を刺激して排便を促す
- 毎日使うと大腸が疲弊して効果が落ちることがある
➡「ここぞという時」に使用
2)非刺激性下剤
- 便を軟らかくする
- お腹も痛くなりにくい
- 長期間毎日服用しても問題になりにくい
➡ 最近は非刺激性下剤が好んで処方されます
必要に応じて、いつでもご相談ください。
7. 肝機能障害

健診で、肝臓の数値が高いと言われたことはありませんか。その場合、肝機能障害が疑われます。
放置すると、慢性肝炎から肝硬変に進行し、肝硬変になると、
- 肝臓がんの発生リスクが上昇
- 食道静脈瘤(食道の血管がコブのように腫れ、出血することがある)
といった重大な病気につながることがあります。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、重症になるまで症状が出にくいため、早めの評価がとても大切です。
《主な原因》
- アルコール性肝障害
- 非アルコール性脂肪肝疾患(脂肪肝)
- ウイルス性肝炎
- 自己免疫性肝炎
- 薬剤性肝障害
- 胆道疾患など
特に多いのはアルコール肝障害と脂肪肝です。
《当院で行う検査》
原因を正確に把握するため、以下の検査を組み合わせて行います。
これらにより、肝臓の状態や原因疾患を丁寧に評価します。
《治療の基本》
原因に応じて治療は異なりますが、多くの場合、以下の生活習慣の改善が重要です。
- アルコールを控える
- 体重を減らす(脂肪肝の改善に有効)
8. アレルギー性鼻炎

くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、鼻と目の痒みが続く場合、アレルギー性鼻炎が考えられます。
《通年性と季節性》
アレルギー性鼻炎には、通年性と季節性があります。
1)通年性アレルギー性鼻炎
年中存在する以下が原因になります。
2)季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)
特定の季節に症状が強くなるのが特徴です。
《診断》
これらを組み合わせて原因を評価します。
《治療》
- 原因となるアレルゲンをできるだけ避ける
- アレルギーの内服薬
- 点眼薬
- 鼻噴霧用ステロイド薬
症状や生活スタイルに合わせて治療を組み合わせます。
《当院の診療方針》
当院では、鼻アレルギー診療ガイドラインに沿って、患者さんに合った治療を丁寧に行っています。
9. じんましん
皮膚に、一時的で局所的な赤いふくらみ(膨疹)ができ、かゆみを伴う場合は、じんましんが考えられます。
《皮膚だけでなく、全身症状にも要注意》
じんましんは皮膚症状だけではなく、以下のような全身症状の有無を確認することがとても重要です。
これらは、アナフィラキシーショックの一部として現れることがあるためです。
《原因について》
じんましんは、免疫細胞から放出されるヒスタミンという物質によって引き起こされるアレルギー疾患です。
《治療》
基本はアレルギーの内服薬を使用します。
- 数日で治る方が多い
- 6週間以上続く場合は慢性じんましんと呼ばれます
症状の経過に応じて、薬の種類や量を調整します。
10. 鉄欠乏性貧血

倦怠感、めまい、疲労感、動悸、息切れなどの症状がある場合、貧血が原因の事があります。その中でも8~9割は、鉄不足による鉄欠乏性貧血です。
《鉄不足の主な原因》
性別で原因が異なることが多いのが特徴です。
- 女性:月経過多、子宮筋腫など
- 男性:消化管出血、胃・十二指腸潰瘍など
原因を見極めることが治療の第一歩になります。
《血液検査で分かること》
鉄欠乏性貧血では、以下のような検査値の変化がみられます。
- ヘモグロビン(Hb)の低下
- 血清鉄の低下
- 総鉄結合能(TIBC)の上昇
- フェリチン値の低下
これらを組み合わせて診断します。
《治療》
鉄分の多く含む食事(牛肉やレバーなど)だけでは改善しにくいため、鉄剤による補充療法が基本となります。
原因が取り除かれていれば、数ヶ月間の内服で改善することが多いです。
11. 蜂窩織炎
皮膚が赤く腫れ、熱を持ち、痛みがある。このような症状がある場合、蜂窩織炎が疑われます。蜂窩織炎は、検査ではなく皮膚の見た目で診断される病気です。
《原因》
蜂窩織炎は、真皮から皮下脂肪組織にかけての細菌感染症です。原因菌として多いのは、
これらの菌に有効な抗菌薬で治療を行います。
《治療》
以下のような抗菌薬を使用します。
適切に治療すれば、通常は殆んどが治癒します。
《注意が必要な方》
以下の方は重症化しやすいため、早めの受診が重要です。
症状が強い場合や広がりが早い場合は、速やかな治療が必要です。
12. 帯状疱疹
周囲に赤みを伴う小さな水ぶくれが集まってできる発疹と、ピリピリとした神経痛のような痛みがある場合、帯状疱疹が疑われます。
《原因》
帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルス(=水痘帯状疱疹ウイルス)が原因です。
水ぼうそうが治った後もウイルスは神経に潜んでおり、加齢や疲労、ストレスなどで免疫力が低下したときに再活性化して症状を引き起こします。
《治療》
治療は抗ウイルス薬を使用します。
皮膚の症状は治っても、神経痛が長く残ることがあり、ペインクリニックに通院される方も少なくありません。
《予防》
50歳以上では発症率が高くなるため、ワクチンによる予防が推奨されています。
- すでに帯状疱疹にかかったことのある方も接種可能
- 神経痛(帯状疱疹後神経痛)の予防にも役立つ
13. 気管支喘息

夜間に、喘鳴(ゼーゼー)、咳、痰、息苦しさが出る場合、気管支喘息が疑われます。
《診断について》
喘息は、以下の特徴を満たす場合に診断されます。
- 上記の症状が繰り返し出る
- 胸部レントゲンで明らかな異常ない
- ステロイド薬や気管支拡張薬の吸入が有効である
吸入治療に反応するかどうかが、診断の大きな手がかりになります。
《治療の流れ》
基本は、吸入ステロイド薬+気管支拡張薬による治療です。
症状が安定し、3ヶ月以上良好な状態が続けば、吸入薬を徐々に減らしていきます。これは喘息治療の標準的なステップダウンの考え方です。
14. 慢性咳嗽

8週間以上持続する咳を慢性咳嗽と言います。胸部レントゲンでも原因が分からない場合、以下の原因が多いとされています。
《咳喘息》
「喘息の前段階」と言われることがありますが、喘息と違い、喘鳴(ゼーゼー)や息苦しさはなく、咳だけが唯一の症状です。
- 慢性咳嗽の約半数を占める
- 3割程度が喘息に進行するとされる
- 喘息の治療(吸入薬)が有効
《アトピー咳嗽》
- 喉のかゆみ、イガイガ感を伴う
- アレルギー薬やステロイド薬が有効
《胃食道逆流症》
胸やけ、口の中が苦い・酸っぱい、食後の胸痛、咽頭痛、ゲップなどが特徴です。原因は、胃酸が食道に逆流することです。
診断は、胃カメラをするのが確実ですが、胃カメラをためらう場合は、胃酸分泌抑制薬を試して効果を見る方法もあります。
《当院の診療の進め方》
咳喘息やアトピー咳嗽は、検査ではなく薬の効果をみて診断することが多い疾患です。
しかし、1ヶ月以上治療しても改善しない場合、別の原因である可能性が高くなります。そのため、当院では精査のため専門医療機関への紹介をご提案しております。